オーディオインタフェース選びはこれでOK!

 DTMで作曲や演奏をする場合には、マイクや電子楽器からのサウンドをPCに取り込む必要があります。また、配信や動画編集の場合にも「ナレーション」や音声の取り込みは必要ですし、編集された音楽などの再生も必要です。
 標準のマイクやイヤホン端子と異なり、専用の高性能なアナログ・デジタル変換(AD変換またはDA変換)する装置を「オーディオインターフェース」と総称します。ここでは、オーディオインターフェースの目的別のお勧めを紹介すると共に、機能や特徴と選定理由をご案内します。

オーディオインターフェースは、DAWや配信ソフト・動画編集ソフトと連携する

 オーディオインターフェースのPC・モバイル端末(機能が提供されている場合)上の管理画面は、各メーカー毎に独自のミキシングコンソールとして提供されていますが、DAW・動画編集ソフト・配信ソフト等のミキサーにアサインされるかたちで利用が可能です。
 ですので、簡易USBマイクやPCのマイクロフォンポートからの入力とは、専用のハードウエア経由である事がまず異なります。

  1. 専用のハードウエアによる音質の向上
  2. 様々なマイク入出力への対応:マイクは標準ジャックやXML(キャノンコネクタ)とコンデンサーマイク用のファントム給電機能等
  3. アナログ入出力端子は、DI(エレキギターやベース等のハイインピーダンス入力)端子や出力端子
  4. AES/EBU端子・ADAT/SPDIF端子
  5. MIDI端子
  6. Word Clock端子
  7. PCとの接続端子(USBが主流)
  8. ミキシング機能の充実:形態がミキサータイプもあります。一般的にはDSPによるプラグインの利用を含めソフトウエアーミキサーを利用します。
  9. 低レイテンシの実現:音声遅延(アナログをデジタルに変換する負荷が遅延となります)への低減対応。
  10. ループバック機能:マイクや楽器演奏入力に、PCやiPadで再生したBGMや効果音を加えて配信できる(歌ってみたとかでも便利)機能
  11. DSPプラグイン等

*ここでご案内する機器が、上記の全ての機能を実装している訳ではありません。必要な機能の有無を必ずご確認ください。

初めてのインターフェース

これから配信で活用したい・DTMを始めたい方、または専用のオーディオインターフェースを利用したいがコストパフォーマンスを重視される方にお勧め。

★ゲーム等の配信でも使いやすい:ループバック機能付き商品
STEINBERG「UR22C」:
既にベストセラー商品となっていますが、安定した動作と音質の良さ、MONOボタンやループバックポート選択可能などの細かな機能、Cubase AIの付属等優秀です。

MOTU「M2」:

コストに挑戦したMOTUですが、ESSらしい音質と機能バランスに優れます。また、このクラスでは珍しいレベルメータを備え視認性にも優れます。長らく品薄状態が続いていますが、入荷に若干月日が掛かる様です。

YAMAHA AG03 配信用ミキサー:
ミキサータイプですが、特にニコニコ生放送、YouTube ライブやUSTREAMなどの定番商品ですね。わかりやすいオペレーションが出来る事が最大の特徴です。配信が目的なら選択肢になります。

オーディオインターフェース

FOCUSRITE  Scarlett 2i2 (gen. 3) :
この機種はマイクプリの音質の良さが目立ちます。但し、ループバック機能はありませんので純粋にDTM用に利用すると真価が発揮されます(4i4などの上位機種はループバック機能があります)。 デザインや赤い外装も特徴的ですが、好みが合えばとても優れた商品だと思います。

マイクはどう選ぶ?選び方のPOINT

これなら間違いない推奨2メーカー
中級・上級者向けのお勧め商品

結局たどり着く優良商品はどの領域にもありますが、お勧めです。

UNIVERSAL AUDIO ( ユニバーサルオーディオ )

 過去においてはLA-2Aや1176を世に送り出し、プロスタジオ業界で絶大なる信頼を培って来た歴史があるメーカーです。
 最大の特徴であるUADは、レコーディング機材からギターアンプに至るまで、様々なメーカーの名機と言われる機材を回路レベルから精密に再現してプラグイン化。さらに機器本体のDSPで処理することにより、コンピューター本体に負荷をかけず、プラグインエフェクトの高速かつ安定したパフォーマンスも実現しています。
 このDAWで必須となるプラグインエフェクトは録音時の掛け取りも可能ですし、トラックへの挿入も可能です。但し無限にプラグインを挿せる訳ではなく、DSPのコア数(処理能力)に応じたプラグイン数が同時に利用出来ます。

●ここに注意!USB-Cポート(Thunderbolt)

接続インターフェース:
インテルが開発中の「Thunderbolt 4」も年内には登場すると思いますが、現時点ではThunderbolt 1、2、または3(USB-C*ポート経由)を内蔵する Apple Mac コンピューター(USB-CポートでもThunderboltをサポートしないモデルは除く)、又はThunderbolt 3 (USB-C*ポート経由)のポートを内蔵する Windows 10 の最新のアップデート適用モデルで、CPUが第6世代 Intel Skylake (またはそれ以降) のプロセッサを搭載したモデルが動作対象機です。WindowsPCの場合は、USB Type-C 3.1 (Thunderbolt 3対応) と規格上はなっていても、事前に動作確認が出来ると安心です。(動作ベンダーがメーカーにあります)

APOLLO X Rackシリーズ

APOLLO TWIN X / DUO
スタジオやセッションへの持ち出しにも便利。特にギター・ボーカリスト等に大人気のDUO。2基の Unison 対応プリアンプ、そして DUO コア・リアルタイム UAD プラグインプロセッシングにより、使い勝手も向上。SOLOモデルよりもプラグイン挿し数が増加する為安心です。
 ラックタイプのAPPLOのサブ機の場合は、DUOを含め4台までの同一オペレーションが可能です。

RME ( アールエムイー ) 

 RMEはドイツで1996年に設立された比較的新しいメーカーですが、「音」の良さで現在のポジションを獲得した実力メーカーです。また徹底した品質管理や機器の信頼性がプロフェッショナルの現場から高い評価となっています。皆さんもイベントや楽器ショーのデモ等で音質に触れられた事があるかもしれませんが、オーディオマニアの皆さんにも非常に愛されている商品です。
上記の「ユニバーサルオーディオ」とは、方向性や求める機能に明確な違いがありますが、出音の確かさでは現時点でNO1と言えると思います。

Firefaceシリーズ

オーディオインターフェース

Babyface Pro FSシリーズ

こちらもスタジオやセッションへの持ち出しに便利。また音質はRME共通の品質で統一されており、機種ごとの差異は少ない印象です。高性能をギュッと凝縮した優良品です。

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